COOKING INGREDIENTS
FREE
材料
- <分量>
-
-
蕗
120g
-
蕨
120g
-
豆腐
1丁
-
砂糖
大さじ2
-
胡麻ペースト
大さじ1
-
塩
少々
-
プロの基本
COOKING INGREDIENTS
FREE
蕗
120g
蕨
120g
豆腐
1丁
砂糖
大さじ2
胡麻ペースト
大さじ1
塩
少々
芥子が主体の物から明治期に現在の形へ
芥子が主体の物から明治期に現在の形へ
「白和え」の歴史を紐解くと、江戸時代の「料理物語」(1643年刊)に「白酢」「白和え」が出て来ます。「芥子に豆腐を入れ、塩加減して、酢でのばす。白和えには、酢を入れず、よく擂り込む」とあるように、現在のように豆腐が主ではないんですね。芥子が主で、その中に豆腐が入って、塩加減で味を調えています。そこに酢が入るものが「白酢」で、入らないものが「白和え」です。ところが、同じく江戸期の「料理山海郷」の新製珍味を拾った「料理珍味集」(1764年刊)によれば、葱の白い部分を湯がいて胡麻味噌入りの豆腐で和えたものが「富士和え」として載っていたり、魚類を賽の目に切って茹で、味噌、豆腐、胡麻を入れて和えたものが「白和え」と載っていたりと、主な材料が現在と同様に豆腐になっています。また、明治期の「日本料理法大全」(1898年刊)に出てくる「白酢」も「豆腐水を去り、白胡麻を加え、擂り、酢に混ぜ、漉す」とあるように、豆腐が主になっているんですね。精進料理では元来豆腐を使う料理があったようですから、白い衣をまとった「白和え」も精進料理の影響が大きい料理であるように思います。
白和えは、豆腐の水分を切ることが大事です。生のまま水分を切る方が美味しいですが、腐敗の早い時季は茹でて水分を切った方がよいですね。布巾で絞る際に布目から豆腐がにじみ出ますが、絞り過ぎて豆乳まで出ないように注意しましょう。絞り過ぎてカスカスになるのも、絞らな過ぎても駄目なので、加減がポイントになります。
また、和える素材には先に下味をつけておきましょう。今回は山菜に薄味の出汁で味をつけています。
山菜の白和えの作り方
山菜の白和えの作り方
①斜めにした俎板の上に豆腐を置き、30分から1時間ほどそのままにして、水を切る。
②さらに、乾いた布巾でねじるようにして水を絞る。夏場に茹でる場合は火加減と浮き加減がポイント。煮立たせないようにして、豆腐が浮いてきたら引き上げる。
③先の水を切った豆腐を漉し器で漉し、きめ細かく滑らかなペーストにする。
④当り鉢で砂糖、塩、胡麻ペーストを加えて混ぜ合わせ、蕗、蕨と和えて盛り付ける。
COMMENT
今回は、「白和え」について熱田浩志師範(一ツ橋・如水會舘)に学んだ。