前田正一氏

名前:前田正一
生年月日:昭和33年1月29日 東京都生まれ
所属団体:日本調理士庖友相互自治会
所属店舗:大國魂神社結婚式場(2009年11月)

【この道に入った年月と動機】

昭和49年6月。寿司職人に憧れていましたが、叔母が八芳園に勤めていた関係で日本料理に携わるようになりました。

【自らの抱負】

日本古来の食材を大事にし、世界各国の食材が身近に手に入る時代ですので、それらの良いものを日本料理に活かし自然の恵みの大切さを考えて行きたい。

【修業中の人達に望む事】

日本料理の良き文化を共に学び、継承していきましょう!!





秋の夜長に一献

前 菜 1、落鱧・焼茄子琥珀寄せ 2、車海老・独活奉書巻松葉人参 3、合鴨松茸包み焼 4、秋刀魚もって菊りんご酢和え 5、小蕪八方煮 6、皮鰹たまり煮 7、鱚翡翠焼 8、南瓜・チーズ月見団子
吸 物 1、清汁仕立甘鯛香煎
刺身替り 1、秋鯖酢〆酢味噌 2、帆立貝昆布〆黄身酢 3、あぶりすみいか梅肉酢
煮 物 1、紅葉海老芋旨煮 2、茄子月冠 3、子持鮎山椒煮 4、穴子信田焼
焼物八寸 1、かますくるみ風干 2、ずわい蟹三つ葉錦秋和え 3、平目松前寿司 4、水だこ燻製 5、牛舌しぐれ煮 6、菊花蕪 7、昆布佃煮
強 肴 1、秋鮭きのこあんかけ
食 事 1、こまち麺
果物・甘味 1、柿・巨峰のカスタードクリーム
前 菜
前菜の落鱧・焼茄子琥珀寄せは、落鱧を霜降りしてありますが、刺身でも召し上がれるので火の入れ加減はお好みでいいと思います。茄子は焼いて皮を剥き、出汁で含ませています。炭火で焼くと、口に入れた時に香りもよく、大変美味しくなります。本来は鱧、茄子を入れて寄せ、スプーンで召し上がっていただきますが、今回は上に盛りました。車海老独活奉書巻は、車海老に熨斗串を打って昆布出汁でボイルしてから皮を剥きますが、熱いうちに串を抜くと身がよれるので、冷めてから抜いてください。独活は桂剥きして、継ぎ目を下にして、先の車海老に三巻きくらいします。合鴨松茸包み焼は、松茸を掃除して食べやすい大きさに切り、酒塩をからめて一度かるく焼いておき、鳥ダレでからめた合鴨の削ぎ身で巻いて焼き上げ、粉山椒を振ります。皮鰹たまり煮ですが、刺身にした鰹の皮がどうしても残りますね。そのまま塩焼にして卸しポン酢で食べても美味しいのですが、今回はたまり煮にしました。下処理した皮を鳴門に巻いて一度霜降りした後、じっくり炊き、上がりに山椒の実を入れています。鰹の感じが変わって面白いかと思います。鱚翡翠焼は、鱚に塩をして七〜八分ほど焼き上がる寸前まで焼いておき、ボイルした新銀杏を付けてサッと炙る感じにします。南京・チーズ月見団子は、今回はそのまま盛りましたが、けしの実や青海苔をまぶしてもいいですし、また黄身揚や新挽揚にしても面白いですね。練ったり丸めたりする時、エンボス手袋を使っています。使い捨てですが、食材にも手にも付かず、衛生にもよくて便利ですね。
吸 物
吸物の満月萩豆腐は、お椀なので柔らかく寄せています。小豆を茹でた汁は、賄いご飯を炊く時に使ってもいいですし、いろんな煮炊きに利用できると思います。
刺身替り
刺身替りは、醤油を使わずに召し上がっていただくものを作りました。秋鯖酢〆は、鯖を強塩で締め、酢洗いして、ボイルした分葱を巻き込みます。洋梨を添え、酢味噌で召し上がっていただきます。帆立貝昆布〆には蓮芋を添え、黄身酢を付けます。あぶりすみいかは、火を入れ過ぎると固くなるので注意してください。これには、かわいらしく梅肉酢を付けました。
煮 物
煮物の紅葉海老芋旨煮は、海老芋を昆布出汁の利いた濃口八方で炊いています。茄子月冠は、余ったご飯の利用法を考えていて思いついたものです。前菜に使っても面白いかもしれません。子持鮎山椒煮は、鮎を素焼きして一晩冷蔵庫で寝かします。こうすると煮崩れしません。それを笹で包んで二?三回煮こぼします。笹によっても煮崩れを防げ、またきれいに仕上がりますね。
焼物八寸
焼物のずわい蟹・三つ葉錦秋和えは、ずわい蟹に土佐酢で下味をつけますが、和え物はやはり下味をしっかりつけておくことが大事だと思います。水っぽくならないよう、和え衣は上に掛けて、お客様の手で混ぜて召し上がっていただいています。平目松前寿司の酢飯は、胡麻を加えてかるく練り、刻んだ生姜を入れています。水だこ燻製は、水蛸に塩気があるので塩は特に使わず、三杯醤油で洗って、火が通るか通らないかくらいに、かるく焼台で焼きます。それを桜のチップで三〜四分燻しました。昆布佃煮は、出汁を取った昆布を干しておき、手が空いた時に水でもどし、醤油、酒、上がりに味醂をちょっと入れて、有馬山椒で炊いておいたものです。
強肴
強肴の秋鮭きのこあんかけのしゃぶ餅は、そのままではちょっと固いのですが、すぐとろける餅で、扱いやすいものです。少し湿らせて電子レンジにかけてもいいですし、かるく蒸してもらってもいいです。これを秋鮭で挟み、餅が流れてこないよう海苔で留めて焼きました。串を打って作っておけば、前もって仕込みができるので、便利だと思います。あんに使った茸類は、焼くと旨みが凝縮され、茸本来の味が出ますね。
食事
食事は、秋田こまちのうどんです。ジャージャー味噌ですが、テンメンジャンを入れると、またちょっと違った味になります。
甘味・果物